その15・・・大繁盛?

ええ 、先にオープンしてしまったことについては、ここまで読んで頂いた方々には申し訳ありませんでした。何人かの方々に、その15はまだか?と言われました。本来は、この連載にオープンの発表をするつもりで書いていたのですが、オープンが近くなるとやたらやらなきゃならない事が多く、執筆の時間が取れなかったのです。お許しを。 ここまで、本当に様々なことがあって、話のネタになりそうな事も多々あったのですが、それらを全部書いている時間がないので、その辺はちょっと飛ばします。スタッフ探し一つとっても、10人くらいの外国人と会って話しをしてきて、やはりいろんな体験がありました。多くは忘れてしまったのですが、別の機会があったら書きたいと思います。

次に 「you」のマスターがAVroadと言う喫茶店を紹介してくれたのには、マスターがあまり僕の商売の話に乗り気ではなかったということがありました。マスターはもうお子さんも手離れしていて、今後の蓄えも多分十分で、あとは自分が好きな店を自分の好きなようにやって行きたいのだと思います。そこへ来て、訳の分からぬ英会話野郎が現れて、この場所を貸して欲しいと言い出した訳です。そして気が進まぬ代わりにマスターの薦めてくれたAVroadは悪くないと思い、話をして下さいとお願いしました。今考えると、よくまあ数回足を運んだだけの人間にそこまでしてくれたと思います。
結果丁重に断られたらしいです。どうもAVroadのオーナーは他の策があるらしく、確かにあの場所ならおそらく僕らが来るよりいいお客さんをGetできるのだと思います。

「しょうがない からうちでやってもいいよ」
マスターはAVroadのオーナーの回答の後言いました。
「でも、次のちゃんとした場所が見つかるまでだよ」
マスターは僕がやっている事に理解を示してくれたと同時に興味を示してくれたのだと思います。確か「面白そうだから」か「頑張ってるみたいだから」と言う感じの事で協力してくれることにしてくれたのです。
「あ、ありがとうございますぅうう、、、、(お代官様)」
ではありませんが、最後の砦で何とか僕のwishが実現することになったのです。僕は若い頃、情熱とか人間関係とかを少しあざ笑っていたと言うか、もっと合理的なものが大切だと思っていました。しかし、実際社会に出てみると、それがいかに大切な事かを実感させられました。また、今、本当に自分の店をやっている人はお金儲けよりも大切な事があるのだと言う事を再確認させられました。
その後の話ですが、何人かの来てくれた人はAVroadよりyouの方が落ち着けるし、良かったんじゃないと言ってくれました。

遂に オープンの日、僕はすっかり夜型になっている体を元に戻さねばと頑張って9時頃起きました。お店は夕方4時からですから別に今までどおり昼に起きても大丈夫だったのですが、一応準備があります。大方は前日に済ませていましたが、やはりチェックしたり、足りないものを用意する事もあるだろうと。
午前中には全てのチャックを済ませ、リビングでテレビを見るくらいの余裕がありました。その時みのさんがやってたかな。良く覚えていません。何度もチェックしては休み、しかし、まだ足りないものがあるのでは、とあまりテレビに集中できませんでした。

その 最初の日「you」では思いもかけず沢山のお客さんが、オープンと同時に来てくれました。これにはかなり驚きました。それと同時に戸惑ってしまいました。僕はまだ宣伝とかはしていなくって、でも知り合いの何人かの方々から「最初の日に行きます」とメールを頂いたりしていたので、もしや、とは思っていました。これは嬉しい悲鳴です。
しかし、困った事にスタッフがいないのです。正確には、居たのですが、何処かに行ってしまっているのです。僕はこの日の為に3人のレギュラーを揃えていたのでした。しかし、さっきまでいたDerwinはちょっと、と言って出たきり戻って来ません。Priscilaも何処かにいなくなっています。そう言えばまだJoeが来ていない。僕は大変慌てました。
「皆さん、すみません!すぐにスタッフが来るので、ちょっと待ってください!」
トイレや店の外を駈けずりまわりました。しかし見つかりません。そうか、携帯に電話をしよう!・・・繋がらない。ちくしょう、これだから外人は信頼ならない。。。来てくれたお客さんは皆ざわつき出しました。お客さんの中には全く僕が知らない人もいます。いきなり初日から困った事になりました。(ううう、初日からこんなことになるとは・・・)僕は頭を抱えました。

「おんちゃん!」 母親の声と、背中を叩かれて僕は目を覚ましました。
「もうそろそろ時間じゃないの?」
「あ?」
気がつくとリビングで、テレビが付けっ放しです。どうやら。いつの間にかソファーで横になって眠っていた様です。時計を見ると2時でした。
「あ、ヤバっ!」
僕は急いで出かける用意をしました。もう出なきゃ。今日は初日なので早めに行かなければなりません。
目覚めてから思いました。・・・しかし我ながら、なんと楽天的な夢を見たことか、笑ってしまいます。夢と言うのはその人の本性と言うか本心を語るといいますが、初日にお客さんが沢山来てスタッフが見つからずに困る夢。
あり得ない。
友達が僕はラテンの血が流れているのでは、と評した事が思い出されます。もしかするとそうかも知れない。
寝ぼけ眼の僕は、今一度持ち物を確かめて、慌てて家を飛び出しました。
「G-Flex ができるまで」最後まで読んで頂きありがとうございました。
